奥日光でクロカン

ナチュラリストにとってスキーといえばゲレンデスキーではなくクロスカントリースキー、略してクロカン。奥日光は首都圏から近く、格好のフィールドです。

クロスカントリースキーとは

クロカン用のスキー用具

クロカン用のスキー板はゲレンデ用よりずっと細長い形をしていて、爪先だけを板に固定し踵が上げられるようになっています。だから歩けるんですね。また、板の裏側中央付近にはうろこ状のギザギザがついていて、少々の上り坂なら雪を噛んで登って行けるようになっています。一般に使用する「ライトツーリング」というタイプの板は幅50mmでエッジがついていませんが、他にもいろいろ種類があり、エッジが付いていたり幅が広い板もあります。私の使っているのは幅が55mmでエッジがないタイプ。ときどき道を外れて林の中に入っていったりするのに便利な板です。

スキー板が体重を分散してくれるため、普通に歩くとズブズブもぐってしまう深い新雪の上でもクロカンスキーなら思いのまま歩きまわることができます。ゲレンデスキーと違って簡単に曲がったり止まったりできないので最初は大変ですが、1日トレーニングをすればほとんどの人はそこそこ歩けるようになります。いちどコツをつかんでしまえば誰でもきっとクロカンスキーの面白さにハマってしまうことでしょう。

ノウサギの足跡(左)と鳥が降りた跡(右)

クロカンスキーの楽しみのひとつが、木々の冬芽や野鳥を観察しながらのスキーハイキングです。雪面には動物達の足跡が思いのほか多く残されていて、これを見ながら動物達の行動を推測するのも面白いものです。写真左はノウサギの足跡。ちょっと分かりにくいけど、楕円で囲んだところに2つ写っています。ノウサギは前足を跨いで後足をつくので、この写真の足跡の主は左から右へ走っていったことが分かります。写真右は鳥の羽の跡。大きな穴は胴体の部分で、中央上が左の翼の先で付けられた跡、中央右の微かな窪みが右の翼の先で付けられた跡です。

ときどき立ち止まって自然観察をしながら歩くスキーハイキングは適度な運動にもなって気分爽快。雪上でワインを飲みながらのランチも格別です。

奥日光のクロカンスキー・コース

ある時は道を外れて林の中に入ってみたり、いろいろ遊べるのがクロカンスキー。下のモデルコースを参考にあなただけのコースをアレンジしてみてはいかが?

光徳牧場の売店

赤沼バス停前の公衆トイレ(なんと暖房付き!)

光徳周辺
光徳の日光アストリアホテル周辺にはいろいろな距離の公認コースがあり、ホテルにコース紹介のパンフレットが置いてあります。コースが整備されていて初心者向き。人も多い。光徳沼のほとりで雪上ランチをしたり光徳牧場の牛乳やアイスクリームを楽しむのも一興。ホテルから牧場にかけては野鳥の姿も多く、カラの混群をはじめゴジュウカラやウソを見ることができます。
三本松〜光徳入口〜泉門池(いずみやど)
三本松に宿泊した場合、初心者でも半日で無理なく往復できる軽いコースの一つ。ちょっと足を伸ばして戦場ケ原まで出れば男体山の雄大な姿を堪能できるでしょう。
戦場ケ原自然研究路
湿原の中の木道の上を歩く展望の良いコース。起伏も少なく初心者でも1日で三本松〜赤沼〜小田代橋〜光徳入口〜三本松と回れます。ただし木道の上の積雪が少ないと足を踏み外しやすいので、雪が少ないときは避けたほうが無難です。また、途中で光徳に寄らない限り赤沼以外にはトイレがないので要注意。なお、雪に覆われていて歩けるように見えても戦場ケ原湿原に踏み込むことは慎みたいものです。
湯滝往復
ある程度の起伏はありますが光徳または三本松から初心者でも1日でゆっくり往復できます。湯滝には売店があってトイレの心配もありません。帰りは県道沿いの道の方が人が少なく快適に下ってこられるでしょう。
小田代原一周
三本松〜赤沼〜小田代歩道〜小田代原〜小田代橋〜光徳入口〜三本松と回るコース。慣れた人なら1日あればゆっくり歩けます。体力に余裕があれば途中で弓張峠に寄ったり湯滝往復を付け加えてもよいでしょう。戦場ケ原自然研究路と同様、赤沼以外にはトイレがありません。