SELEGA variation(バリエーションと見分け方)

 1990年の登場から2000年のセレガRへの移行まで大きな外観に意匠変更が無かったセレガですが、年代によって細かな差異が見られるほか、装備による差異なども見られます。またU-のMC後車とKC-車、Fシリーズ各種など外観が似ているため識別が難しいモデルもあります。ここでは年代別の相違点や識別が難しいモデルの外観からの見分け方をご紹介します。なお、当サイト内「SELEGA history」も併せてご覧頂くとよりわかりやすいと思います。

1.Fシリーズの見分け方

・ドア上のガーニッシュの形状による分類

FD FS FM

 左から全高が高い順にFD、FS、FM。4本のスリットが入っているのがガーニッシュです。全高が下がるにつれて天地方向の寸法が小さくなっているのがお分かりいただけると思います。

 なお大型9メーターのFCについては、ベースボディがU-車はFS、KC-以降はFDになっていますので、同じくここのガーニッシュを見ればU-車かKC-車かの識別が可能です。

・後部のストップランプ周囲のガーニッシュの有無

FM

FD・FS・FC

 これは一目瞭然ですね。ガーニッシュが無いのはFMのみで、FS、FD、FCには付いています。

・フェンダーの形状

FD

FS

FM

 FDはGシリーズと共通の全体的に膨らんだブリスター風のデザイン、FSはアーチの部分にビートが入ったような感じ、FMはアーチにラバーモールが付きます。FDとFSは現行のセレガRでもこの分類法が適用できます。面白いのはU-のFCで、ベースボディはFSながらFMタイプのフェンダーを装備しているものがあります。KC-以降はベースボディがFDとなり、フェンダーもFDタイプのものに統一されています。

 なお、FDの空港連絡仕様はトランクリッドが左右にスライドして開くタイプのためFD標準タイプのフェンダーだとトランクリッドが接触することから、FSタイプのフェンダーになっているため注意が必要です。

2.U-MC後とKC-の見分け方(適用:FDとGシリーズ)

 1994年1月のMCでFDとGシリーズのホイールベースが短縮されました。更に1995年8月にKC-対応のMCがありましたが、エンジンの変更が主体で外観の変更は殆どありませんでした。ここでは識別が難しいFDとGシリーズのU-MC後とKC-との識別点をご紹介いたします。

U-RU2FSAB(U-MC後)

KC-RU3FSCB(KC-)

 見づらくて申し訳ありませんが両者とも公式側後輪ホイールアーチ付近に小さなリッドがあり(赤丸部分)、KC-車には黒い樹脂製の取っ手のようなものが付いています。恐らく公式側からはこれが唯一の識別ポイントだと思います。なお、これはGシリーズでも同じです。
※知りたがり様よりご教示いただきました。ありがとうございます!

U-RU2FSAB(U-MC後)

KC-RU3FSCB(KC-)

 非公式側ではKC-には非常口の斜め下に小さなルーバーがあるのが一番のポイント。また、後部エンジンリッド裾部分のふくらみの形状、ストップランプ間のガーニッシュの意匠(KC-車はシルバーと赤でHINOの切り抜き文字が入る)の違いからも識別可能。これもGシリーズでも同じです。

※参考1:U-MC前とMC後の見分け方

U-RU3FTAB(MC前)

U-RU3FSAB(MC後)

 両者の赤丸部分を見比べてみましょう。ドアからフェンダーのホイールアーチ前端までの幅が違うのがお分かりいただけるでしょうか。MCでホイールベースが短縮された結果、MC後車はMC前よりもドアからホイールアーチ前端までの幅が広くなっています。更に決定的な差は、MC後車にはホイールアーチの斜め上にリッドがついています(確か給油口だったような・・・)。余談ですがこの位置にリッドがつくのはU-MC後以降のFDとGシリーズで、KC-でホイールベースが短縮されたFSはこの位置にリッドはありません。

※参考2:FSについて

 FSについてはKC-対応のMCまでホイールベースの短縮が実施されなかったため、「ホイールベースが短い=KC-」となります。なお後部エンジンリッドの膨らみの形状、非常口下の小さなルーバーの有無、ストップランプ間のガーニッシュの意匠に関してはFDと同じ分類方法が適用できます。

3.その他各部の形状

 まもなく登場から15年が経過するセレガシリーズ。年代によって細かい部分に差異が出ているほか、モデルごとの細部の違いも出ています。

・後部の形状

手前がKC-、奥がU-

KL-車

 前段の「U-MC後とKC-の見分け方」の項でも説明しましたが、U-とKC-以降ではエンジンリッド裾部の膨らみの形状が異なります。また、KC-車ではストップランプ間のガーニッシュにシルバー地に赤い切り抜き文字で「HINO」とロゴが入っていますが、KL-車ではロゴが省略されています。これがKC-車とKL-車の識別ポイントのひとつです。

・運転席のデザイン

 KC-へのMC時に運転席周りのデザインが一新されています。

車内例:U-(GDインターシティ)

車内例:KL-(FS都市間高速)

 ご覧の通りU-車はブルーリボン時代のイメージが残る角ばったデザインでしたが、KC-以降はラウンドタイプのデザインに一新されています。例に挙げたKL-車はロッド式シフトですが、FFシフトになりますとステアリング左側のスイッチが6個並んでいる部分の下あたりにシフトレバーが付きます。

・後部エンジンリッドのステッカー

 ごく初期のセレガのエンジンリッドには、このようなステッカーが貼られていました(ASR、ABS、車間距離警報装置のステッカーは除く)。いつしかこのステッカーの貼付けは中止され、経年による剥離や車体更新時などに失われるなどしてもただの飾りということでまた貼りなおすということも少なく、今もこのステッカーが残っている車はあまり多くありません。

4.装備による外観上のポイント

・トラフィックアイ(車間距離警報装置)

 フロントバンパー中央部に小さな長方形の穴が開いていますが、これがトラフィックアイのセンサー部です。これに伴いナンバープレートが右にオフセットされて取り付けられています。

・インテグレートゾーンエアコン

 セレガにはサブエンジン式エアコンのほかに、2種類の直結式エアコンが設定されています。屋根にエバポレーターが載った一般的な直結式エアコンと、ご紹介するインテグレートゾーンエアコンです。このエアコンは室内を前後左右で4つのゾーンに分け、ゾーンごとに温度と湿度の調節が可能というもので、バスではセレガが世界初採用という装備です。直結式といえば屋根にエバポレーターが載るのが一般的ですが、このインテグレートゾーンエアコンは屋根にエバポレーターが載りません。ということでパッと見ではサブエンジン式と勘違いしがちですが、細部を観察することで判別が可能です。

 まずは公式側。サブエンジン式ですと赤丸部分のリッドにはエアコン用の外気取り入れ口のルーバーがありますが、直結式にはそれがなく画像のクルマのようにトランクになっているものや別の機器が納められていたりします(これはインテグレートゾーンエアコンに限らず直結式では共通の識別点)。一方非公式側では後部の赤丸部分に細長いルーバーがあり、これがインテグレートゾーンエアコン装備車の特徴です。

 

※今後もこのコーナーは随時拡充していく予定ですが、誤りや「こんなのもあるよ」といったことがあれば是非管理人までお知らせください!

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