スキーパトロールになった訳ご愁傷さま。 |
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| ■ 男の墓標 同僚に目で合図を送りスタートした。 昨年買ったばかりのミズノは、キレに切れた。 検定は半分が消化され、小回り、大回り、残すは総合滑降とステップターンだ。 国体でも使用されたコースは、昨日の状態とは裏腹に固く締まり、小雪さえちらつく。 ▼転倒 自分でも少しオーバースピードだと感じていた。 停止の瞬間、体はフワッと中に浮いた。 激しく雪面に叩きつけられた後、両足は胸に引き付けられ、スキーは尻に巻きこまれる。 片側のミズノは空高く舞い上がり、前方のギャラリーを飛び越えた。 反射的に板を、外そうと思ったが20m程転げ落ち、そして止まった。 ▼痛み 辛うじて両足の損傷は免れた様だ。落下途中から左膝に激痛が走っていた。 過去これほど、激痛を経験した事は記憶には無かった。 特に内側の痛みが酷い。例えると指をいきなり反対側に、反ら していく感じに似ている。 肺から搾り出す様な激痛と脂汗、駆け寄るギャラリー。 転倒によって、膝がダメージを受けたかどうかは別にして、ギャラリーを巻き込まなかった事が 唯一の救いであった・・・・。 ▼主治医 運命とは決められている物だろうか? 受験者の中に主治医となる人物がいた。 主治医となる県立病院の整形外科医、N医師だ。 おもむろにウエアを膝まで上げると、雪上で引き出しテストを行う。 「切れているね。」 「スキーがしたいなら、病院に訪ねて来なさい。後で名刺あげるから。」 自分の中では、膝だけは怪我しないと思っていた。 体中転倒で傷ついていても、膝だけは絶対に、だ。 下半身はウエイトトレーニンで鍛え上げていた。先週、120kgでのスクワットを12レップス。 体重66kgでは、かなりの重量。 膝を壊したら、もう高重量は扱えない・・・・。 ■復活へ スノーモービルで運ばれて行く途中、視界に松の枝がゆっくり、通り過ぎて行くのが見える。 夢では無いのか? なぜ自分がこんな目に会うのか。 スキー場内の診療所でレントゲンを撮る。 お約束の検査だ。 予想どおり、骨には異常は見られなかった。 しかし、前十字靭帯はMRIでなければ、写らない。 ▼歩行困難 診療所から宿まで、おぶってもらう。内足副側靭帯に損傷があるらしく、立てない。 前十字靭帯や後十字靭帯損傷程度なら、条件によっては歩けるらしい。 眠れぬ夜が始まったのは、自宅に帰ってからであった。 今から医者に行っても、何も変わらない。簡単にシャワーを浴び、布団に横になる。 30分程たっただろうか、激痛と共に目がさめた。 あお向けだった体が自然に、寝返りをうったようだ。これが朝まで続くのだ。 一番困ったのは便所に行く事だった。 寝室は二階。 両手片足で、部屋を這いずり回り、階段を一晩中降りて行くのだ。 そしてついに、夜が明けた。 ■ 近くの病院 MRIを取らなければ、靭帯の様子は分からない。そこでN先生の息のかかった近くの整形 を訪ねる事にした。MRIの内容では靭帯再建手術を行う必要があるからだ。 もちろん、この時は希望は捨ててはいない。 しかし、予想に反して自らの左膝の状態は良いとは言えなかった。 前十字靭帯断裂、内側側副靭帯断裂、半月板損傷。 最悪の状態だった。前十字靭帯は完全断裂、内側側副靭帯は3分の2以上が損傷。 半月板にいたっては、裂けていた。 ■ 入院 随時更新中です。 お楽しみに! 最終更新日 9月26日 |
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