「レイプ神話」といわれる、性暴力に被害に対する俗説があります。

様々なパターンが見られますが、それらの神話から二次被害は生まれます。ここでは代表的なものを3つだけ取り上げます。


  1. 神話1 男性は性欲が強く、その衝動を抑えられない。

  2. →衝動的に、自分を抑えられずに、というのは全く考えられないことです。加害者のほとんどは、計画的に犯行に及んでいます。また、性犯罪は性行為ではなく「性」を手段とする暴力行為です。


  3. 神話2 必死で抵抗すれば逃げられたはずだ。

  4. →恐怖ですくみ全く抵抗できない、あるいは、自分の身を守るためにあえて抵抗しない被害者も多くいます。


  5. 神話3 襲われるのは被害に隙があるからだ。

  6. →加害行為が行われなければ、被害者は生まれません。事件の責任は全て加害者にあります。


 これらの神話は現在の日本では広く信じられていますが、裁判の場でも、それに基づいた被害者の落ち度を問うような発言が聞かれます。特に被害者の性体験の有無が問題にされるのはご存じの通りです。


「抵抗していないのだから、同意したのではないか」

「ミニスカートなんか着ていれば挑発していると思われても仕方がない」

「信用してついて行った方が悪い」

「夜遅くそんなところを歩いていたから」

「異性関係が派手だったから(貞操観念が希薄)」


 二次被害は、周囲(パートナー、家族、友人など)、援助者(医療機関、相談機関、カウンセラーなど)、また司法関係者(警察官、検事、被告弁護人など)からもたらされることが多いのですが、被害者の関知できない所で広まる心ない噂や、インターネットでの悪意を持った書き込みによって、プライバシーの侵害が起きることが懸念されます。


 なお、下記のような慰めているつもりで悪気無くいった言葉も、被害者にとっては辛いことがあるので注意が必要です。


「命が助かっただけでも良かった」

「この程度で済んで良かった」

「犬にかまれたと思って、忘れた方がいい」

「初めてじゃなかったんだから」

「あなたが美人だからだ」


参考になる資料

小冊子「レイプの二次被害を防ぐために―被害者の回復を助ける7つのポイント―」 

http://www.awf.or.jp/pdf/0168.pdf