奥只見シルバーライン
高知自動車道
アクアライン海ほたるPA
開聞岳麓の極狭トンネル
日本最北端トンネル
日本最東端トンネル
日本最西端/最南端トンネル

奥只見シルバーライン

↑17号隧道入口

トンネルを堪能したいという方は必見です。なにしろ 全長22kmのうち、18kmがトンネル区間の道路です。

場所は新潟県魚沼市(旧湯之谷村)。 国道17号(上越線)沿いの小出町から国道352号を東向きに10kmほど進んだところに 奥只見シルバーラインが分岐する交差点がある。正式名称は 県道小出奥只見線(県道50号)だそうだが、道路標識は奥只見シルバーライン と書いてある。

この道路は道路名の通り奥只見湖へ向かうのであるが、そこを過ぎると 県道でもなくなって、福島県へはいるとぷっつり切れている。おそらく、 奥只見湖を造るためにできた道路ではないかと思われる。
さて、問題のトンネルであるが、資料によると19個のトンネルがあるらしい。 国道352号との分岐点から奥只見湖へ向かう方向に向かって 1号、2号、、、と数えていくらしい。 名称と長さは以下の通り。

番号トンネル名称長さ(m)
01折立 183.7
02西ノ沢 169.0
03神山 76.0
04猿沢 100.0
05駒見 37.4
06真平 118.0
07吹上 63.6
08小屋場 73.3
09トドガ沢 395.7
10高平 481.1
11栃ノ木 68.0
12津久ノ岐 1601.2
13湯ノ沢 2252.0
14黒又 1430.7
15蕨沢 659.3
16居守沢 284.0
17明神 3920.0
18荒沢 3057.2
19仕入沢 3129.8
最も長い明神トンネルで4000m弱、建設当時は日本有数の長さであったことは確かだが、 長大トンネルが量産されている現在、1つ1つのトンネルは格別長いわけではない印象を受ける。 しかし、この地域は豪雪地帯であるせいか、あかり区間が短いせいか、 トンネルとトンネルの間はシェルターで覆われているのである。 そのせいで事実上関越トンネル級の長さを持つトンネルとなっているわけである。 ちと、自信はないが、5号隧道と6号隧道がひとつに、10号隧道から16号隧道までがひとつに、 17号隧道から19号隧道までがひとつになっていたはず。 とにかく後半はうんざりするような長さのトンネルとなるわけだ。

それだけではない。このトンネルは1957年という大昔にできているだけあって、 一風変わった断面をしており、壁も路面もでこぼこ、道路幅5.0メートル(トラック同士のすれ違いは徐行しなければ無理)、 天井から水がじょぼじょぼ落ちてくるという、典型的なダムに近い手堀りトンネル タイプであるわけだ。そのため、関越トンネルとちがってスピードは50km/hくらいしか出せない。 また、奥只見湖へ向かう往路は強烈な登り勾配(トンネル壁面に勾配を示す赤い照明がある)なので、 なおさらスピードが出しにくい。そして、トンネル内はカーブもある上、 漏水が霧状になっているため出口はまったく見えず、通り抜けるのにひと苦労なトンネルである。 これほどの長さを持つトンネルなのだから、通り抜けたらもちろん外がまぶしい状態になる。

このディープな奥只見シルバーラインが一般開放されたのは おそらく1971年であると思われる(ちょっと推定モード)。 当初は有料だったそうで、シルバーライン入り口に料金所跡が今も残る。

このトンネル群の中でも特に輝いているのが最も長い17号隧道 (明神トンネル)。かなり前に作られただけあって、建設費は3,010,000,000円 (30億)と、他の一般的な高規格トンネルに比べて1桁小さい数字である。こんな 壁や路面がぼこぼこなほげほげトンネルが4000mあるのだからすごい。 それだけではない。なんと、トンネル内にはT字路があるのだ。

なんとなんとトンネル内なのに交差点に信号があり、黄色点滅と赤色点滅。ここで曲がると、国道352号の銀山平へでる。 この交差点は、きちんと直角に交差しており、 分岐トンネルの中でも非常に貴重な存在であるといえる。

そしてもう一つ、この17号隧道は両側から掘っていったときに測量ミスかなんかがあったらしく、1メートルくらいずれた状態で貫通したらしい。 その場所はT字路より手前で、頭上の照明がちょっと曲がっていることで 確認することができるのだ(新保さん(まっさん)、どうも情報ありがとうございます)。 

小出から銀山平へ向かうには、この奥只見シルバーラインを通るコースと、 国道352号での枝折峠越えコースと2通りある。枝折峠はシルバーラインに 輪をかけてサバイバルなコースで、崖から落ちると連絡手段がないらしい( 道路標識より)。とにかく険しい山の中腹を這うようにうねうねと道が続いており、 壮観である。あまりにも危ないということで、二輪は通行禁止、 四輪も午前中は福島県行き、午後は新潟小出方面行きの一方通行となっている。 (ちなみにこの通行規制は守られていない(^^;;。なんであれだけ対向車やバイクと 出会うのだろうか(^^;;)

とにもかくにも急坂でうねうねした道路であるので、銀山平付近には 「初心者はシルバーラインへ」という看板が見かけられる。

というわけで、シルバーラインも枝折峠も濃い道であるので、 ぜひとも両方をセットで通ってみることをおすすめしたい。 また、奥只見の観光遊覧船などもあるらしく、この県道50号を 走るバスも存在する(定期観光バスかもしれない)ので、 車のない人でもシルバーラインを通ることができると思う。

ちなみに、このシルバーラインのすぐ近くに奥只見丸山スキー場という スキー場があるが、このスキー場、実はシルバーラインと運命共同体なのである。 真冬(1月〜3月)は雪による危険防止によりシルバーラインが閉鎖されてしまう ため、スキーシーズンにもかかわらずスキー場も「閉鎖」されてしまうのであった。


高知自動車道

山岳高速道路の代表といえばこの高知自動車道であろうか。 かつて南国ICまでの暫定開通であったときは、全線川之江JCT〜南国IC間50.1kmの 半分以上である25.8kmがトンネル区間であった。平野部を含む南国IC〜伊野ICの開通により、 全長68.0kmのうちトンネル区間は29.5kmとなってさすがに50%を切ってしまったが、 それでも全線にわたってこれほどのトンネル区間がある高速道路はないだろう。
トンネルが連続する区間は高知自動車道のほかに、北陸自動車道朝日IC〜上越IC間、 中国自動車道広島北IC〜戸河内IC間、九州自動車道八代IC〜人吉IC間などがありますが、 やはり全線にわたってトンネル区間の割合が高いということで高知自動車道を取り上げてみました。

トンネル名称長さ(m)
01法皇 3112
02大影 1289
03黒田 1843
04総野 224
05笹ヶ峰 4307
06苅屋 342
07立川(たじかわ) 711
08一ノ瀬第1 1233
09一ノ瀬第2 316
10一ノ瀬第3 160
11川口 272
12津屋 524
13堂々谷 872
14檜生(ひのきお) 2536
15明神 3728
16馬瀬 1216
17繁藤 1375
18平山 1379
19曽我部 343
20岡豊 520
21逢坂山 620
22一宮(いっく) 310
23薊野(あぞうの) 650
24秦東 190
25 300
26秦西 240
27宇津野 910
28観月坂(みづきさか) 490
高知自動車道は橋梁とトンネルの繰り返しになっているが、 これは 吉野川の支流である谷に沿ったルート(北山越え・土佐北街道)を利用して作られているからである。 このルートは江戸時代はメインルートで、参勤交代でも使われたルートであるが、 近代になって鉄道が別ルートで建設され、さらに国道もこの鉄道沿いのルートになってしまい、 メインルートの座を明け渡すことになる。 しかし、いったんはさびれたこの街道ルートも高速道路のルートとして再び使われることになったのである。 同じような例は中央自動車道恵那山トンネルや浜田自動車道などにも見い出すことができ、 なんか時代の流れを感じるものだ。

現在開通している川之江JCT〜伊野IC間にトンネルは28個所存在しているが、 その中で最も長いトンネルは笹ヶ峰トンネルで4307mである。続いて 明神トンネル(3728m)、法皇トンネル(3112m)がベスト3に入ってくる。 笹ヶ峰トンネルは1999年4月17日に国道194号寒風山トンネル(5432m)が開通するまでは 四国最長を誇っていたトンネルで、最長の名にふさわしく、「ささがみね」という名前の響きもいい。 いかにも山深いところにトンネルを掘ったというイメージが湧く。

中央構造線は意外に北を通っており、 川之江JCTから入って最初のトンネル法皇トンネルを横切っているそうだ。 トンネルの側壁に赤線で示されているのが中央構造線の目印である。

さて、実際にこの高知自動車道を通ってみるとわかるが、全線片側1車線の 対面通行となっているためトンネル内では圧迫感がある。また、上記のような 長大トンネルはこれにくわえて単調であり、なんとなく苦痛に感じてしまう。 それに加えて、追越ゾーンのないトンネル内ではかっとびトラックに後ろから あおられて怖いこともあるらしい(^^;(特に笹ヶ峰トンネルが長いので怖いらしい(^^;;)。 トンネル区間の多さだけでも高知自動車道が山岳地帯を走っているかがわかるが、 トンネルでないあかり部分では、トンネル間をとんでもない山中を橋梁で結んでいたりして あらためて山深さを感じてしまう。(※現在は4車線拡幅が順次進められています)

高知自動車道のICの一つ、新宮ICがまたよい。このICは新宮村の山中にあるICで 入口出口の料金所ブースが1つずつしかない。また、ICの接続道路である高知県道5号は 1〜1.5車線の狭い道路でカーブも多い。全国の高速道路ICで、接続道路がセンターラインの ない狭い道路であるケースはまれなのではないだろうか。まあこのあたりの交通量を考慮すれば むりに2車線に改良する必要はないように感じる。この県道5号は高知自動車道に並行して 走っており、笹ヶ峰トンネル部分も峠越えをおこなう。峠近くには同名の笹ヶ峰トンネルが やはりあるのがなかなかよい。

南国ICからは景色は一転する。高速道路のすぐ脇に住宅が立っており、しかも高速道路が 掘割で対面通行となっているため、ぱっとみたところどこかのバイパス道路と変わらない。 そのため、「おぉ、いい道路ができたやんけ」と高速道路とは知らず自転車で走ってしまい 新聞記事をにぎわした人もいるそうな。(※現在は4車線に拡幅されています)

高知自動車道の特徴は、山脈を縫うように走るのではなく、山脈を豪快に横断するところであろうか。 また川之江〜南国の区間が急峻な四国の山脈と谷(川)の連続する区間であるためこれほど豪快なつくりになるのであろう。 高速道路の中では特にお勧めの高知自動車道、ぜひ通ってみてください。
※岡豊トンネルが抜けていたので追加しました。としお様、情報ありがとうございました。


アクアライン海ほたるPA

東京湾を横断して川崎市と木更津市をダイレクトに結ぶアクアライン。
そのトンネル部分となる東京湾アクアトンネル出口に位置するのが海ほたるPA。
東京湾の真ん中に浮かんでいるさまは豪華客船を連想させる。
この海ほたるPA、観光名所にもなっており、PAで転回することもできる。つまり、川崎から来て海ほたるPAに寄って、 川崎に帰ることもできるのだ。そのため、PAへのアプローチは多少複雑になっており、料金収受システムも工夫がなされている。 これら、海ほたるでの転回システム、料金収受システムを97.12.20に国道MLの方々と現地で確かめてきました。


<図の説明>図の上が木更津方面、下が川崎方面である。
青の太いラインが本線で、PAに寄りたくない人はスルーで通れる。
赤のラインが本線から駐車場に入る道路である。
橙色のラインが駐車場から本線に戻る道路である。
P1Fは1階の駐車場。P2Fは2階の駐車場。P3Fは3階の駐車場。UはUターン証明書発券機、Tは料金所を表す。
P1Fは2つあるが、図で上にあるのが川崎から来た車の駐車場、下にあるのが木更津から来た車の駐車場である。
実際はこれらの複雑な流入、流出路が立体的に交差しているのである。

<概要>まず、海ほたるPAには駐車場が1階から3階まであり、1階は大型車と二輪車、 2階は木更津から来た普通車、 3階は川崎から来た普通車が利用する。海ほたるでの転回は可能で、 川崎→海ほたる→川崎や木更津→海ほたる→木更津といったコースをとることもできる。
料金所は木更津に本線料金所が上下線ともあるが、浮島には上下線とも本線料金所はなく、首都高湾岸線とスルーである。 よって、川崎→海ほたる→川崎と通った場合、このままでは料金所なしでスルーできてしまうため、 海ほたる内に料金所がおかれている(図の「T」が料金所)。
また、木更津→海ほたる→木更津と通った場合、木更津本線料金所を2回通ることになってしまうため、 海ほたるを出る際に「Uターン証明書」をもらい(図の「U」の場所がUターン証明書発券機)、出口でこの証明書を渡すという仕組みになっている。
興味深いのは川崎→海ほたる→木更津と通った場合である。
経路をたどっていけばわかるように、川崎から来た車の「P1F」(図の上にあるほう)から出る時、標識どおりに進むと直接本線に出て、 木更津本線料金所でお金を払うことになるが、海ほたる内料金所でお金を払うこともできる。 海ほたる内料金所でお金を払い、木更津から来た車のP1Fの出口で合流したあと、Uターン証明書発券機で証明書をもらい、 木更津本線料金所でこの証明書を渡すことになる。つまり、川崎から来たのになぜかUターン証明書がもらえるのである。
ただし、海ほたる内料金所入口には川崎方面という案内が明記されているので、 ついうっかり間違えた時にしかこのケースはあり得ない(はず)。

まとめると

というようになる。


開聞岳麓の極狭トンネル

南九州を訪問したときにたまたま見つけた極狭トンネルを紹介。
このトンネルは薩摩半島の開聞岳のふもとを一周する道路にある。 開聞岳は裾野の3分の2くらいが海に張り出しているが、この張り出している部分を周回するルートになっている。 スタート地点は、開聞岳東麓の開聞山麓自然公園ゲートで、ゲートの直前に左に折れて下る細い道が入口だ。 するといきなり狭いトンネルが2つ連続で現れる。これが乗用車1台分が何とか通れるだけの幅しかない極狭トンネルだ。

1つ目のトンネル
2つ目のトンネル
トンネル内待避所付近
天井から明かりが採られている

すれ違いができないので対向車が来ると大変困った事態になると思うが、 なんと、トンネル内で左右に曲がっているため、先がまったく見通せないのだ。 特に1つ目のトンネルが結構長く、ところどころ待避所があるものの、待避所に車を寄せるだけでも一苦労なので、 すれ違いは困難を極めそう。もともと交通量がすくないので、対向車がくることはめったにないだろうが、 トンネルに入る際、対向車が来ているかどうかを判断できないので、運試しの要素が入る。 臆病な私は対向車が入口で待ってくれるようトンネル内で断続的にクラクションを響かせつつ通過しました。
トンネル内は上り勾配が続き、幸運にも対向車に出会わずにトンネルを2つ抜けると、 しばらく1〜1.5車線道路がつづくが、そのうちセンターラインのある2車線道路に変わる。 道路両側とも樹木が生い茂っているので、開聞岳や海はあまり見えない。入野の近くまで来ると、 ちょっとした集落と田畑の中を通る道になり、軽トラをとめて農作業が行われている牧歌的な風景になる。


日本最北端トンネル

北方領土地域を除き、日本最北端に位置すると思われるトンネルは、北海道本土ではなく、礼文島の桃岩トンネル。 稚内港からフェリーで2時間の場所にある礼文島(船は結構揺れるので船酔いに注意)、港でレンタカーを借りて、 礼文島を観光するというのが良くあるスタイルで、ハイキングをしないのであれば、半日程度で主要な観光ポイントを 見て回れると思う。
さて、桃岩トンネルは、島の中心部香深から西に向かう道道765号で島の背骨にあたる山を越える箇所に存在する。 トンネルを越えたところで、名前の通り桃の形に見える桃岩を見ることができる。 付近には、猫の形に見える猫岩があったりする。



日本最東端トンネル

北方領土地域を除き、日本最東端に位置すると思われるトンネルは、知床半島の知円別トンネルor天狗岩トンネル。 知床半島の羅臼から半島の先の方に向かう道道87号の途中にある。2つトンネル名を挙げたのは、 地図上では両トンネルがほぼ同じ経度にあって、どちらがより東にあるかを判別しにくいため。 トンネル坑口で言えば知円別トンネルがわずかに東にあるように見える。どちらのトンネルも比較的新しく、 知円別トンネルが2002年11月に完成して延長が849m、天狗岩トンネルが2004年10月に完成して延長が850mである。

知円別トンネル
天狗岩トンネル

この付近は野生動物の宝庫で、朝夕はエゾシカの群れをあちらこちらで見ることができるし、 キタキツネに遭遇できる可能性が高い。運良く?ヒグマには出会ったことはないが、よく出没するらしいです。
なお、道道87号は途中の相泊までで終点、その先はちょっとしたジャリの広場(駐車場?)になっており、その先は 一般人が入り込むのが困難な海岸線が知床岬まで続く。


日本最西端/最南端トンネル

おそらく日本最西端かつ最南端に位置すると思われるのが西表島にある「西表トンネル」。 有人の最南端の島が波照間島、最西端の島が与那国島であり、地図等で確認した限りではこれらの島には トンネルが存在しない。となれば、それらに次いで南あるいは西にある西表島にある「西表トンネル」が 日本最西端/最南端と思われる。
このトンネルは延長675m、1992年6月の完成(いずれも坑口の銘板より)で、2車線確保された道幅。 また、南側のトンネル入口には、トンネル工事にともなって坑内からズリとして搬出された岩で、 今から約2000万年前の地層のものだそうである。


ちなみに、ここからさらに南西方向に「船浮」という集落がある。道が通じていなくて、 船でしかアクセスできない集落なのであるが、そこにトンネルらしき構造物が存在する。 もともと第二次世界大戦で日本軍がこの地に設営したことがあり、この遺構がいくつか残っている。 そのひとつに防空壕があり、これが現在は素堀りトンネルの形で残されている。 ここは歩行者しか通れない狭い未舗装の道であり、そして正式なトンネルとして維持管理されているわけでも なさそうなので、これは記録に含めないのが妥当と考えられる。



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