窓
今月(2005年2月)に入って裏隣の家が新築建替え工事を始めました。
二階の僕の部屋の窓からは今までその家しか見えなかったのですが、現在、完全に解体されて今まで見たことのない景色が広がっています。
いや〜、同じ窓から見下ろす景色がいつもと違うだけで、自分の部屋なのにどこか地方の民宿にでも来たような錯覚を覚えますね。
遠近感のある街並みや細い道、そこを行き交う人々、その向こうにある貯め池、そのまた向こうの高層住宅、さらにその向こうに広がる森や空…。なにかすごく開放感があるのが分かります。
僕は“超”方向音痴で、自分がよく通る道でさえ地図でイメージするのが苦手なんです。新しく広がる景色を見ながら「へぇー、この街、こんなふうになってたんや…」と感心しています。
以前勤めていた職場の事務室は窓がとても大きく、入社してすぐのころは遥かな山と空がいつも見えていました。雨の後にはきれいな虹も見えたものです。
しかし私が勤めた十年ほどの間に街の開発が進み、窓の向こうに景色を真一文字に横切るバイパス道路ができ、さらには職場の真向かいにドでかいビルが建ってしまい、窓からはアスファルトの壁とそのビルの窓しか見えなくなってしまったのです。
見慣れてしまうと自然の景色のありがた味など分からなくなってしまうものですが、山や空が見えなくなって初めて、それがどんなに精神的な清涼剤になっていたかが分かりました。
やはり山や空、少なくとも広い空間が見えるのとアスファルトの壁しか見えないのとでは気分的に全然違うものですね。
でも、こちらがそう感じているときはきっと目の前のビルの人たちもこちらを見てそう思っていることでしょう。
僕の部屋の窓も今はとってもナイスビューですが、数ヵ月後にはまた何も見えなくなります。
あ〜あ、日本がもう少し広かったらなぁ…。