MIME-Version: 1.0 Content-Type: multipart/related; boundary="----=_NextPart_01C6638D.D0FB5A70" このドキュメントは単一ファイル Web ページ (Web アーカイブ ファイル) です。お使いのブラウザ、またはエディタは Web アーカイブ ファイルをサポートしていません。Microsoft Internet Explorer など、Web アーカイブをサポートするブラウザをダウンロードしてください。 ------=_NextPart_01C6638D.D0FB5A70 Content-Location: file:///C:/164B60E1/hasuda.htm Content-Transfer-Encoding: quoted-printable Content-Type: text/html; charset="shift_jis"
正和本『大越史記全書』・=
NVH本「大越史記本紀続編」条文対照表
蓮田 隆志
解説
『大越史記全書』はベトナム前近代史研究に=
ニって、最も基本となる史料である。現時点で最古の版本と見做されているのは1697年(正和18)に印行された=
A通称《正和本》である。《正和本》は稀覯本であったが、80年代中葉に陳荊和が校合本を出版し、=
90年代にベトナムでも対訳影印本が出版されたことによってかなり利用しや=
すくなった[1]。
ところが、80年=
纐魔ノ別の版本の残巻、すなわち《NVH本》が発見された。これに筆者は前稿にて=
書誌学・史料学的検討を加え、NVH本は正和本と別系統に属すが、同時代史料と=
オて極めて史料的価値の高いものと結論づけた[2]。ゆえに、16・17世紀のベトナム史研究に=
ニって、正和本とNVH本(およびNVH本と同系統のA4本)との比較検討は必要=
不可欠な基礎作業となる。
本対照表は、NVH本の現存部分と陳荊和校=
本の対応する年代の部分とを条文毎に比較し、表形式にまとめたものである。本対照表によって、=
両者の差異・共通点の一端が容易に把握できよう。例えばどちらの版本も1641年の記事が欠けていること、NVH本に独自の条文はそ=
フ殆どが人事もしくは軍事関係の条文だが、正和本においてもこの時期の記述はやは=
り人事関係の条文がかなり多く、両史料のみに依拠しては、例えば税制の復元など=
ノはかなり限界があることなどが判明する。
凡例
本対照表の構成を例示すると以下の通り。
|
No |
西暦 |
陳本条文番号 |
NVH |
内容 |
備考 |
正和本葉数 |
NVH本葉数 |
|
003 |
1600 |
1 |
× |
水害 |
|
1a |
― |
|
005 |
1600 |
× |
|
人事 |
|
― |
20-2a |
|
010 |
1600 |
5 |
○> |
軍事 |
NVH:一条に |
3b |
20-5a |
|
011 |
1600 |
6 |
○ |
人事 |
3b |
No:=
span>両者のオリジナル=
な条文を機械的に通計した番号。
陳本=
条文番号:陳荊和校合本では年ごとに条文番号を振っている。『大越史記全書』な=
ヌベトナムの年代記類は繋月のはっきりしないことが多く一意参照に不便なので。こ=
れを用いる。×印はNVH本にはあるが、正和本には対応する記事がない、つまり=
mVH本独自の記事であることを意味する。
NV=
H:正和本との記載内容の比較を示す。
×:NVH本に対応する条文がない、つまり正和=
本独自の記事。
○:両者の記事がほぼ同内容の条文。
△:両者の記載が食い違う条文。
><:>は正和本がNVH本より記載が詳しい、=
あるいはオリジナルな情報を有することを示す。<は逆にNVH本の方が詳しいこ=
ニを意味する。><はそれぞれ独自の記事を含み、相補う関係であることを示す。よ=
って例えば、「△>」は両者の記事に食い違いがあり、かつ正和本の方が記載の詳=
オい記事であることを意味する。
内容=
:条文の内容を類別したものだが、厳密なものではない。特に注意すべき項目を挙=
ーると
天文怪異:瑞祥・凶兆を問わず超自然現象の類。=
但し、日食や月食など自然科学的に証明されている天文事象・自然現象もこれに含=
゚た。
人事:任官・遷官・左遷などの記事のほか、生誕=
・死亡・封贈などの記事も含む。但し、科挙関連記事は除く。
外交:対中国の朝貢・冊封関連記事のほか、広南=
阮氏や宣光武氏との交渉も含む。
備考=
:おもに条文配列の異同を記す。上掲例の場合、正和本ではNo10とNo11という2つの記事に=
ェれているが、NVH本では1つの記事に纏められており、全体として記述に相違は=
ないが、No10部分については正和本がより詳しく記していることになる=
B
正和=
本葉数:ハノイで出版された影印本の葉数。これにより、陳荊和校合本と影印本と=
フ対照も可能となる。なお、全て巻18に含まれるので巻数は略した。
NV=
H本葉数:NVH本の巻数―葉数。NVH本はハノイ影印本の末尾に附録として収=
^されている。
※本稿は本科研のほか、大阪大学21世紀COE=
プログラム〈インターフェイスの人文学〉の成果の一部でもある。
*条文対照表へ
[1=
] 陳荊和(編校)『=
校合本 大越史記全書』(上中下)、東京大学東洋文化研究所附属東洋=
学文献センター、1984-86。Viện khoa học x&=
atilde; hội Việt
[2= ] 蓮田隆志<= span style=3D'mso-bidi-font-size:9.0pt;font-family:"MS P明朝";mso-ascii-font-= family: "Times New Roman";mso-hansi-font-family:"Times New Roman"'>「「大越史記本紀= 続編」研究ノート」『アジア・アフリカ言語文化研究』66、pp.299-317、2003。