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[2006/02/18 ライブドア・ショックとエンロン・ショック]

  「SAPIO」2/22号で大前研一がライブドア・ショックとエンロン・ショックの類似点について論じている。参考になる点が多いので要約して見た。

 ライブドア・ショック後には2001年のエンロン・ショック後のアメリカと同様の後遺症がでてくるであろう。
 @ コンプライアンス(法令順守)やコーポレート・ガバナンス(企業統治)が非常に重視されるようになり、舞い上がった会社がなくなった。エンロンの経営トップが逮捕されたことで経営者が以前のような憧れの職業ではなくなり、ヨーロッパ型の社会的責任重視の経営者が増えた。
 A 会計監査の質が厳しく問われるようになった。監査法人がわずかでも経理操作の疑いがある企業に監査証明書を書けなくなった。
 B 類似例が摘発された。アメリカでは第2のエンロンとして、通信大手ワールドコムの会計不正が明るみに出た。ワールドコムはライブドアと同じように株式分割を繰り返し、株価上昇を背景に企業買収を行ったが、自社の株価吊り上げのため会計操作を重ねていた。ワールドコムは創業者がほか経営トップが逮捕され経営破たんした。日本でも第2のライブドアがヒルズ族やIT関連企業の中から出てくる可能性が高い。複数の企業が芋づる式に摘発されるかもしれない。
 C 株価が上がらなくなった。エンロン・ショック後アメリカの株は上昇していない。夢がなくなり急激に株式市場が冷え込み、企業の実力がそのまま株価に反映されるようになった。日本の株も16,000円をはさんで上下300円ぐらいのレンジ相場となるだろう。基本的に日本の優良企業はまだ過小評価されているので、国際競争力を持ったトヨタ、キャノンなどの優良株が買われ、あとの企業は実力相応の値段しか付かない状況になるだろう。次の大きなピークを迎える時期は少なくとも4〜5年は遠のいた。

まとめとして、
 @ 堀江前社長は明治維新の坂本竜馬のような役割であり維新を先導するが、維新がなったころにはいなくなることになった。ただし、日本を時価総額やマルチプル経済(自己資金の100倍、1000倍という倍率で動く経済)に目覚めさせ、会社は誰のものかという議論が活発になり株式市場に関心を持たせた功績はある。
 A 日本の株式市場がバブル的に舞い上がるのではなく、冷静に企業の価値を評価していく雰囲気になる。株式投資の原点に返り会社の内容を見て株を買うというように株式市場が健全化するだろう。ライブドア・ショックは日本経済の立ち直り初期に起こっただけに、長い目で見ればよい教訓になった。

大前氏のいうとおり新興市場は完全に調整局面に入り、日経平均も当面上値は重くなりそうだ。株価は相当下落しているが、買い場はもう少し先となると考えている。

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