水際地雷敷設模擬訓練の中止を求める行動報告

 煙樹ヶ浜は、県立自然公園に指定されている美しい浜です。その美しい浜の近くには「和歌山駐屯地・第304水際障害中隊」があります。ここで年間80日間に渡っての水際地雷敷設訓練を実施したいという陸上自衛隊から美浜町に申し入れがなされています。
 今回の模擬訓練は、「本格的訓練は町民の意向をふまえた」(形式上)という口実作りのためのものです。
 地元の市民団体「美浜の自然を守る会」は、町長は町民の意向をどのように把握するかは明らかにしておらず、住民投票などの方法で問うことなく、「模擬訓練を見せたからもう住民の理解は得られたはず」と本格的訓練受け入れへと進む恐れがあると危惧しています。 
 今回、本連絡会の活動に賛同してくださる「美浜の自然を守る会」からの呼びかけで、11月18日に行われた「煙樹ヶ浜で軍事訓練を許さない緊急抗議集会」に関西事務局から2名で参加してきました。 
 また、集会の前には和歌山駐屯地で、「訓練中止」と「自衛隊のイラク派兵中止」を求める申し入れをともに行なってきました。

  「美浜の自然を守る会」のみなさんとともに、
 和歌山駐屯地に対し申し入れを行う。

水際地雷敷設模擬訓練中止の申し入れ
 
私たちが、今回の第304水際障害中隊における水際地雷敷設訓練に反対する理由は、自衛隊の海外派兵や海外展開能力の拡大、米軍再編のもと自衛隊も再編されつつあることに無関係でないと考えるからです。
 
  
海上自衛隊の海外展開能力の拡大
                    

海自の艦艇の総トン数と大型化
   
    艦艇総トン数の推移

   1991年 31万9千トン
      ↓
   2005年 43万8千トン
 
15年間で11万9千トン、37%も増加。

 
   武装兵員の輸送規模(例)
  「あつみ」型輸送艦130名 
      ↓ 後継艦
  「おおすみ」型輸送艦330名
 輸送能力約3倍、排水量約6倍。
「おおすみ」が日本から諸外国への輸送を想定して作られていることがわかる。

  
 「おおすみ」には、LCAC(輸送用エアクッション艇)2隻が搭載されており、これは強力な上陸作戦を狙ったもの。揚陸するためには、相手側の地雷を撤去する必要があります。煙樹ヶ浜が訓練場とされたならば、今後、304水際障害中隊による地雷を敷設しての上陸阻止作戦と、「おおすみ」やLCACを使っての上陸作戦が、セットとなり大規模な訓練にエスカレートすることも考えられます。水際地雷敷設訓練は、「防衛」と言う名目でありながら、片方で「侵略」のための訓練がなされることが今の日米間の訓練をみれば、推定できます。

  米軍再編と自衛隊の再編      
 今回の訓練が浮上した背景には、米軍再編が大きく影響していると考えます。陸自の米海兵隊との「派米実動訓練」が02年から続々と開始されていますが、今年の1月には米カリフォルニア州で陸自初の「離島上陸」訓練が行なわれました。冷戦後、自衛隊は、米国の脅威国である北朝鮮や中国を日本の「脅威」とみなし、米軍の対北朝鮮・中国への抑止戦略に組み込まれています。   
 これらの動きからも、第304水際障害中隊において行なわれようとしている訓練は、今後この日本が米軍との一体化によりアジア・中東への米軍の世界戦争戦略の一端を担うものであると考えられます。  
 申し入れでは、この水際地雷敷設訓練は、単なる「防衛」のためではなく、米軍と一体化した自衛隊によるアジア侵略のための水際地雷敷設模擬訓練を中止することを求めました。    

 
武器を携える現職自衛官の仲間には、今の日本が正しい方向に向かっているのかどうかを見抜く目が必要であることを訴えました。

 
緊急抗議集会に参加
  
 
 海上での模擬訓練をバックに浜辺で集会が行なわれました。地元の方たちをはじめ、和歌山市から「水と森と平和の声」「和歌山県平和委員会」など約百名が参加し、反対の思いを共にしました。本連絡会も発言の時間を戴き、連帯の意を表しました。 集会の締めくくりでは、「この集会の開催を契機に地元住民はもとより、全国の仲間と幅広く連帯して煙樹ヶ浜での軍事訓練を許さないたたかいを、知恵と力を合わせ、工夫をしながら粘り強くすすめていきたい」と集会アピールが採択。頑張ろう三唱で、今後も力を合わせて闘おうと誓い合いました
  

 集会には、地元を中心とする約100名の人が
 集まった。

 3年間闘ってきた運動の経過を報告する
 「美浜の自然を守る会」事務局の方

 本連絡会からも発言の時間を戴き、連帯の意
 を表明する
            
  詳しい報告内容や今回の模擬訓練反対に至る内容は、「美浜の自然を守る会」ホームページを御覧下さい。