奄美市「飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例」の第11条を削除するよう、意見を送ってください
 
昨年10月に鹿児島県奄美市で「飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例」が施行されました。
目的は希少動物を守るためのようなのですが、その中に野良猫へのエサやりを禁止する条項がありました。

 飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例の公表について
第11条 飼い猫以外のねこに、みだりに餌や水などを与えてはならない

そこで私は奄美市に、「みだりに」とはどういう意味なのかを問い合わせたところ以下のような返事が返ってきました。
「路上等でやたらに多数の猫に餌を与えている方がいます。これらの行為が該当すると思います」
 
これは明らかに憲法違反です。
理由は以下の通りです。


1.ネコは法律で動物の愛護と管理に関する法律(動愛法)で愛護動物に分類されています。愛護動物であるネコに対しての餌やりを禁止する法律はありません。「憲法」にも「動愛法」にも餌やりを禁止する条項はありません。
従って市民に対し餌やりを禁止させる行為は憲法第31条に反する違憲行為となります。
憲法第31条「何人も、法律の定める手続きによらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、またはその他の刑罰を科せられない」

2. 条例の中に「ネコに餌や水を与えてはならない」という文言を入れることはできません。
憲法や動物愛護法では餌やりを禁止していないため、下位法の公園条例や自治体の動物条例で、上位法に書かれていない事を禁じることはできません。
もし下位法である自治体の条例でエサやりを禁じれば、憲法第94条に反する違憲行為となります。(給餌方法は指導できても給餌自体を禁止することはできません)
憲法第94条「地方公共団体はその財産を管理し事務を処理し及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することが出来る」
 
以上の理由から自治体が条例で所有者不明ネコのエサやりを規制したり、公園などにエサやり禁止看板を設置することはできません。

所有者不明の猫に対して国は「基本指針」として、各自治体に「所有者のいないねこの適正管理の在り方等を検討し、動物の愛護と管理の両立を目指すことのできるガイドラインを作成すること」を求めています。

以下抜粋
「地域における環境の特性の相違を踏まえながら、集合住宅での家庭動物の飼養、都市部等での犬やねこの管理の方法、所有者のいないねこの適正管理の在り方等を検討し、動物の愛護と管理の両立を目指すことのできるガイドラインを作成すること。」

つまり各都道府県並びに政令指定都市では「猫の適正飼養ガイドライン」を作らなければならないことになっています。
所有者不明の猫に対しガイドラインに則って管理し、愛護していこうというのが国の考え方であり、けっして迷惑だからといって野良猫や餌やりさんを排除するという考え方ではありません。
環境省作成の「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」でも、野良猫問題を「猫の問題」ではなく「地域の環境問題」として捉え、野良猫を巡るトラブルを防ぐため地域猫活動を推奨し、その支援にも乗り出そうとしています。
 
そしてまた何よりも希少動物を守る為に、この第11条は削除しなければなりません。
人からエサをもらっていない野良猫が食べるのはゴミ、スズメ、バッタ、トカゲ、蝉などです。
新聞記事によりますとアマミノクロウサギは野生化した猫に捕食されているそうです。
もしこの条例第11条が施行され、誰も野良猫にエサをあげなくなったら何十、何百という野良猫がエサを求めてさ迷い、間違いなくアマミノクロウサギも狙われます。
繁殖制限をなされていないメス猫は人知れず次々と子猫を生み、今よりさらに野良猫を増やし、生きるために絶滅危惧種に指定されているアマミノクロウサギ、ケナガネズモ、アマミイシカワガエル、オットンガエルを捕食し、あっという間に絶滅してしまいます。
野良猫から希少動物を守る方法は2つだけです。
一つは小笠原諸島のように捕獲保護して里親さんを探すか、もう一つは地域猫活動のようなやり方で野良猫を希少動物に向かわせないか、そのどちらかしかありません。

法律上そして動物保護の観点からも問題のあるこの第11条の条文は、どうしても削除させなければなりません。
たくさんの人が意見を送れば奄美市も考えを改めるかもしれません。
希少動物と飼い主のいない猫を守るため、どうか皆様の意見を送っていただけないでしょうか。
なにとぞよろしくお願いたします。m(_ _)m

飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例の公表について

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