「鳥獣被害防止特措法案」について


鳥獣対策に自衛隊 市町村の要請可能に NGO反発 2007年12月10日22時09分 朝日新聞

イノシシやシカなどによる農作物への被害対策を進める「鳥獣被害防止特措法案」について、与野党は10日、今国会で成立させることで合意した。成立すれば、市町村に、駆除など被害防止策の主導権をもたせ、防護さくの設置などで自衛隊に協力を求めることも可能になる。農村には歓迎の声が大きい一方で、環境NGOは「安易な駆除を防ぐ仕組みが不十分」と反対している。

 自民、民主両党で合意した法案では、鳥獣駆除の許可権限を都道府県から被害現場に近い市町村に移す。市町村は、職員やハンターらをメンバーに被害対策実施隊をつくり、鳥獣の捕獲、防護さくの設置などを進める。地方交付税を拡充して、財政的な支援もはかる。民主党の求めで、環境相が農水相に意見を言える項目などを盛り込んだ。

 この法律に基づき、農水相が基本指針を定め、市町村は、自衛隊に対して防護さくなどの設置に協力を求めることも可能になる。防衛省も自衛隊法100条(土木工事等の受託)に基づき、協力する方針だ。当初、自民党が議論していた銃による駆除は行わない。

 これに対し、世界自然保護基金(WWF)ジャパン、自然保護協会など44団体は、「環境の専門家が少ない市町村がバラバラに駆除すれば、安易な駆除が増え、地域個体群の壊滅につながりかねない」と反対している。

 法案は11日の衆院農林水産委員会と本会議で可決後、参院でも13日にも可決する見通しだ。


無念にも鳥獣被害防止特措法案が成立してしまいました。見直しは5年後です。
日本熊森協会が要求していた「数が著しく減少しているか、著しく減少するおそれのある(クマなどの)鳥獣、又は広域的に保護を行う必要のある(クマなどの)鳥獣はのぞく」は盛り込まれませんでした。
人工林から広葉樹林への復元についての具体的協議もなされませんでした。
 
「与党案」と「協議済み案」を比較してみますと
 
@「有害鳥獣」が「鳥獣もしくは対象鳥獣」に変りました。
 
A第18条に「間伐の推進」という言葉が追加されました。
 
B新たに第二十条が追加されました。
(農林漁業等の振興及び農山漁村の活性化)
第二十条
国及び地方公共団体は、被害防止施策と相まって農林漁業及び関連する産業の振興並びに農山漁村の活性化を図ることにより、安全にかつ安心して農林水産業を営むことができる活力ある農山漁村地域の実現を図るよう努めなければならない。
 
C附則 (見直し)に新たに第三条が追加されました。
(鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部改正)
第三条
鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を次のように改正する。
第七十八条の次に次の一条を加える。
(調査)
第七十八条の二環境大臣及び都道府県知事は、鳥獣の生息の状況、その生息地の状況その他必要な事項について定期的に調査をし、その結果を、基本指針の策定又は変更、鳥獣保護事業計画の作成又は変更、この法律に基づく命令の改廃その他この法律の適正な運用に活用するものとする。
 
「法令無視や違反行為が絶えないことから、担当職員および捕獲従事者に対して鳥獣保護法令の遵守義務の周知徹底を環境省には期待したいです」


 トップページへ戻る