京阪電鉄野江駅にて

撮影:1994年7月28日


 ここでは1994年7月28日に撮影した京阪電気鉄道京阪線野江駅でのスナップ写真を掲載している。

 この日は京阪電鉄の計画線がらみの遺構探検(阪急梅田駅を振り出しに、旧新京阪線天神橋駅ビルなど国鉄城東線(現JR西日本大阪環状線)沿いの各種遺構を探して回った)をしていたのだが、気が付いたらここ野江に辿り着いていた。

 ご存じの方も多いかと思うが、野江は戦前の京阪躍進期の象徴とも言うべき複々線区間のほぼ起点に当たる駅であり、それ自体が戦前の関西私鉄黄金期の面影を今に伝える貴重な遺構である。

 よって私は狂った様にここの施設群にもカメラを向けたのだが、ふと思い立ってそういった“過去”だけではなく“現在”を代表するものとしての現役車輌も撮影していた。

 いうまでもなくそれは、その時点では“ごく当たり前”の存在であった訳だが、こうして時間が経過してみるとそれ自体がかけがえのない“歴史的光景”あるいは“歴史的景観”の一部であった事が痛感される。

 我々鉄道愛好者はどうしても特別なイベント、例えばそれは特別な臨時列車であるとか鉄道廃止に伴うさよなら列車であるとかだが、そういったモノに重きを為すあまり日常的な列車や風景の記録を疎かにする傾向がある。

 だが、そんな“特別”もごく当たり前の“日常”があればこそ“特別”である事が認知出来る訳であって、日常の記録を疎かにして良いというものではない。

 “日常”の中に潜む“特別”。

 それは“日常”を記録する行為の積み重ねの中からのみ立ち上がるものなのでは無かろうか?


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