もどる


古楊院
─現代語訳『源氏物語』─

偉大なる日本人、ドナルド・キーン氏に捧ぐ

 いつの世でもどこの国でも物語は人の心を酔わす
 或るは麻薬のように新作を欲しがり貪り読んでは戸口を閉ざす
 或るは眉をひそめその害をとうとうと語っては溜息を漏らす
 時が経って駄作が記憶から消え去った時
 幾多の批判に耐えて残ったものはついに国の宝となる

 西洋にはホメロスやベーオウルフがあり
 わが国にはここに源氏物語
 ジャパンクールの曙光の輝き
 いといみじ(まじやばい)

 これを仏陀の教えとするも良し
 耽美な妄想を膨らますも良し
 読む人によって千変万化する物語の不思議
 ここに蘇れ

現代語訳『源氏物語』への序

00 桐壺
01 帚木  02 空蝉  03 夕顔  04 若紫  05末摘花